全国的に、高度経済成長期に整備された水道管が一斉に耐用年数を迎えつつあります。
福岡市は道路を掘削して劣化状況を確認した上で、計画的な水道管の更新や維持管理を行っていますが、掘削調査には多大な時間や労力が必要となります。
水道管の劣化速度は、材質や経過年数に加えて、周辺の土壌環境に大きく依存することが知られており、この度、道路を掘ることなく土質から水道管の劣化状況を推定することで、水道管更新の優先順位付けが可能となるかを検証するプロジェクトを実施します。
提供:産業技術総合研究所
1 実証実験の概要
地上から水道管が埋設されている地中に向けて電流を流し、その電気の比抵抗値(※)から水道管劣化の要因のひとつである周辺土壌の土質を推定し、水道管の劣化状況を推定します。
(※)物質に対して電気をどれだけ流しにくいかを表す値。値の大小で土壌の腐食性が推定される。
<主な検証項目>
・推定された水道管の劣化状況評価と実際の劣化状況比較による技術精度の検証
・掘削を伴う水道管劣化調査の代替手法となるか、費用対効果も含めた活用可能性の検証
2 実証場所
中央区天神など6か所
3 実証期間
令和7年9月1日から令和8年3月31日まで