福岡市では、日々の生活を支える上下水道などを適切に維持管理していくため、インフラテック実証プロジェクトを実施しています。
この度、「AI を活用した水処理センターにおける流入量予測」の実証プロジェクトを実施します。

1 実証プロジェクトの目的
水処理センターでは、下水管を通じて汚水を収集し、浄化処理を行っていますが、流入量は季節、曜日、天候といった様々な要因によって変動するため予測が難しく、現状では職員が経験的に当日の流入量を予測し、ポンプ等の稼働条件を決定しています。
本プロジェクトでは、AI を活用し、過去データ、季節・気象条件といった要因から流入量予測が可能であるかを検証します。予測が可能となれば、流入量に応じたポンプの適正な運転など下水処理作業の更なる適正化・効率化が期待できます。
2 実証プロジェクト期間
令和3年6月15日から令和4年3月31日まで
3 提案事業者及びプロジェクト概要
| 企業名 | プロジェクト概要 |
| 株式会社エクサウィザーズ
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■概要 最新AI 技術を用いて、簡易かつ高精度の予測を実現する。 ① ディープラーニングを用いた予測モデル ② 過去の流量と周辺で関連する雨量データなど、限られたデータで予測が可能 |
| 千代田計装株式会社 福岡工業大学 ![]() |
■概要 下水流入量予測AI (人工知能)システム構築と予測精度検証に取り組む。 ① AI(人工知能)技術を活用した下水流入量予測システムを構築および予測精度の検証を行う。 ② 福岡市や気象庁等の内外部ビッグデータをAI の学習に利用する。また、効率的な運用支援、コスト削減に繋げるため、予測精度を左右する主要なデータについて検討する。 |
| 株式会社ハイドロ総合技術研究所
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■概要 過去の流入量データとそれに関連する季節、曜日、天候、前日の水量などのデータの関係をAI で学習し、汚水の流入量を予測するシステムを開発する。 ① 経験的に予測に利用しているデータを用いる。 ② 気象データについては、既存の気象予報プロダクトから地上の気象情報を予測するAI サブシステムを開発して精度向上を計る。 |
| メタウォーター株式会社
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■概要 運転管理に有用な流入量予測システムを構築するため、以下に取り組む。 ① 気象等のオープンデータと流入量の相関関係を調査し、予測精度に影響を与える入力項目を抽出 ② データの構造評価や前処理を実施し、AI を活用した流入予測における課題を明確化 ③ AI に関するオープンソースを活用し、最適な流入予測モデルを構築 |
| 株式会社安川電機
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■概要 過去の流入量・雨量、時間、曜日をパラメータに流入量を予測する。AI モデルは地域の変化にも自動的に対応することが可能である。 ① 1日後~1週間後の予測精度を評価する。 ② 雨量の影響を考慮した流入量の予測精度を評価する。 ③ 実運用に適用可能な予測精度を見極める。 |




